レシピ流用とあおいが心を壊した理由、すべて話します

「あおいの給食室」レシピ流用事件について — 公表のお知らせ
あおいの給食室. 公式公表
横浜地方裁判所 令和6年(ワ)第488号 / 進行中
公表のお知らせ

「あおいの給食室」
レシピ流用事件について

公表日 / 2026年5月12日
— PROLOGUE —

先日公表した「レシピ流用事件」で、横浜市の給食会社「ハーベスト株式会社」を、2年前の2024年1月から横浜地方裁判所に提訴していることをご報告いたします。

ハーベスト株式会社は、横浜市から490億円規模の公共事業を請け負うグループ企業です。

— 主な請求原因 —
  • 著作権侵害
  • 不正競争防止法違反
  • 債務不履行

ハーベスト株式会社は、「あおいの給食室」の商標を利用して「あおいの給食室ミールキット」を販売していましたが、ハーベスト株式会社の都合により一方的に業務を放棄されました。

今回の経緯をご説明いたします。

CHAPTER 01

01レシピと商標使用の依頼

2021年4月、ハーベスト株式会社から「あおいの給食室の名前を使ったミールキットを販売したい」と要望がありました。

ハーベスト株式会社の責任者から送られてきたメール

最初は1年の提案でしたが、ハーベスト株式会社の要望で7年契約の提案をされました。

この時、ハーベスト株式会社が出した提案書に、全国的に有名な「A社」がコラボすると記されていたため、わたしたちは提携を決めました。

ハーベスト株式会社が作成した資料の一部

CHAPTER 02

02一方的な契約解除と業務放棄

ところが2年後の2023年7月 「『あおいの給食室ミールキット』が、A社との契約に違反していた」ので「あおいの給食室ミールキットを終了したい」と突然通告されました。

ハーベスト株式会社からの契約終了依頼

最初、私たちには意味がわかりませんでした。要するに、

  • ハーベスト株式会社とA社が「別のミールキット」をすでに販売していて
  • 「あおいの給食室ミールキット」は契約違反だ

とA社に指摘され、2023年10月で「あおいの給食室ミールキット」を終了するよう迫られたというのです。

しかし、

  • コラボしている「A社」が「違反だ」と言い出すのは不可解
  • あおいの給食室には非がないこと

を理由に、「あおいの給食室ミールキット」を終了することは認めませんでした。

のちの調査で、このA社は無関係だったことが判明しています。つまりハーベスト株式会社が、このコラボに無関係のA社のロゴや社名を記載していた可能性があるのです。

話を戻します。ハーベスト株式会社の責任者は「1週間以内に対応が決まるので、すぐに連絡する」と言ったきり、2週間以上、連絡をしてきませんでした。

大切な話を放置されたため、仕方なく私が2度にわたってミーティングを設定しましたが、二度ともドタキャンをされてしまいました。そして現在に至るまで、たったの一度も話し合いは行われていません

ハーベスト株式会社の責任者からのキャンセルのLINE

そして突如、ハーベスト株式会社は「ミールキットの終了」だけでなく「契約解除のお伺い」として「10月一杯で契約そのものを終了したい」という依頼書を送付してきたのです。

ハーベスト株式会社と締結した契約には「中途解約は行わない」と明記されています。

契約書で禁止されている契約解除を依頼され戸惑っていたところ、さらに「返信が遅いので契約を解除する」と一方的な契約破棄を通告してきたのです。

これらに対し、私たちは「キチンとした話し合いを行わなければ応じられない」と返答しました。するとハーベスト株式会社は、翌月以降の業務を放棄し、去っていったのです。

CHAPTER 03

03代理謝罪と刑事告訴予告

ハーベスト株式会社が契約と業務を放棄したため、仕方なく、私たちが代わりにミールキット終了の謝罪動画を出しました。そして保育園の皆さんに、事情説明とミールキット終了のお詫びの手紙を送付しました。

ところが今度は、この謝罪動画とお詫びの手紙に対しハーベスト株式会社から「刑事告訴を予告」されました。

2023年10月18日付ハーベスト株式会社からの抗議書

文書の末尾には、次のような記載がありました。

「本抗議後も同じ状況が続くのであれば、当社と致しましては貴社に対し刑事告訴を含む相当な法的手段を採ります」 — 2023年10月18日付 抗議書

ハーベスト株式会社の代わりに行った謝罪と保育園への状況説明に対し、刑事告訴を予告されてしまったのです。

CHAPTER 04

04類似サービス「はぴみる」立ち上げ

時間を少し戻します。

「契約解除のお伺い」をされた2023年9月、ハーベスト株式会社は「はぴみる」という、あおいの給食室に類似した独自ブランドを立ち上げていました。あおいの給食室と契約中に関わらず、です。

さらに「はぴみる」を「新規事業」と銘打って栄養士の求人掲載し、パンフレットを作成、受注まで開始していました。

「A社に競業違反を指摘されたため、あおいの給食室ミールキットをやめる」と依頼すると同時に、新たな自社業態を立ち上げ、営業を開始していたのです。

CHAPTER 05

05顧客の勧誘

そのうえで、

「あおいの給食室ミールキット」を利用していたお客さまに「10月からあおいとの契約が終わり、ハーベストでその後をそのまま引継ぎ、食材も変わらず提供します」と、事実ではない説明をして「はぴみる」に勧誘した疑いがあります。

中には「このことは言わないでください」と口止めされた、という証言も寄せられています。

— 保育園・個人からの証言 —
実際に届いた、利用者からのご連絡

契約終了の発表後、保育園・個人のお客さまから、以下のような連絡が私たちに寄せられました。

CHAPTER 06

06顧客を無断で引継ぎ

「あおいの給食室ミールキット」には、160を超える保育園、数百人の個人客がついていました。ところがハーベスト株式会社は、すべての顧客を「はぴみる」に無断で引き継いでしまいました。

「あおいの給食室」の商標で集客し、業務データを使ってレシピを提供し、あおいの給食室とハーベスト株式会社で成長させてきたミールキットを、私たちになんの断りもなく、すべて自分のものにしてしまったのです。

この過程でハーベスト株式会社は、事実でない通達を無断で保育園に行っています。

「現在も協議中であるため、詳細な契約解除の経緯や解除原因等については記載を避けさせていただきます」

とありますが、協議は一度も行われておらず、契約解除には一切、合意などしておりません。先述の「契約解除の依頼」と「契約解除予告」の二通が、一方的に送られてきただけです。

このように、合意していない「契約解除」を、あたかも私たちが合意したかのように保育園に伝達。すべての顧客をハーベスト株式会社の「はぴみる」に継承してしまったのです。

わたしたちは、突然、全ての顧客を失ってしまったのです。

CHAPTER 07

07売上の過少報告

さらに続きます。

ハーベスト株式会社からの売上報告(私たちへの商標利用料)を精査したところ、売上を約10か月以上に渡り、過小報告していたことが判明しています。

これは「千葉県の保育園に、冷凍で作れるミールキットを作ってほしい」と依頼され、あおいが特別に試作、研究を繰り返して商品化したものです。その売上が全く計上されず、ハーベスト株式会社のものになっていました。

これは業務放棄をされた後、わたしが調査をして発覚したのですが、ハーベスト株式会社に指摘を行ったところ、謝罪などは一切なく、不足分が一方的に振り込まれただけでした。

CHAPTER 08

08業務データ流用疑惑

そして、前回公表したレシピデータ流用疑惑です。

2023年11月、ハーベスト株式会社が業務放棄をした直後から「はぴみるに変わったが、あおいの給食室からレシピが何ら変わっていない。これは流用ではないか?」と、数多くの苦情が寄せられました。中には「あおいさんだから契約したのに、聞いていた話と違う」と、涙ながらに訴える保育園さんもありました。

保育園D様からの通話記録

ハーベストさんから先ほど、連絡がありまして「あおいさんのYouTubeは使えなくなりますが、問題ないです」という説明がありました。

これは事実ではないんですね?

あまりにも、あおいさんの言っていることとハーベストさんの言っていることが違い過ぎて。何がどうなっているのか・・・

ハーベストさんの説明が後出しで、本当にちょっとどうなっているんだろうと、不安なんです。ちょっともう不信感しかないです。

495
2023年10月の
データベース
アクセス回数
28
非公開管理ID
完全一致レシピ
321件超
確認された
酷似レシピ
(2026年4月時点)
160
無断承継された
取引先保育園
— 流 用 の 一 例 (1) —
非公開のレシピ管理IDが28件も一致
項目
あおいの給食室
ハーベスト「はぴみる」
判定
管理ID
1707
1707
完全一致
タイトル
沢煮椀
沢煮椀
完全一致
大根
7.5g
7.5g
完全一致
にんじん
6g
6g
完全一致
えのきたけ
5g
5g
完全一致
木綿豆腐
20g
20g
完全一致
こまつな
10g
10g
完全一致
だし(かつお・昆布)
100g
100g
完全一致
しょうゆ
0.5g
0.5g
完全一致
食塩
0.34g
0.34g
完全一致
材料の掲載順
大根→にんじん→えのきたけ→木綿豆腐→こまつな→だし→しょうゆ→食塩
同順
完全一致
作り方①
大根、人参は短い千切りにする。えのきは2cm幅に切る。豆腐は1.5cmの角切りにする。
同一の文章
完全一致
作り方②
小松菜は2cm幅に切り、茹でる。
同一の文章
完全一致
作り方③
鍋にだし汁、大根、人参を入れて煮立て、えのきを加えて煮る。豆腐を加えてさっと煮る。
同一の文章
完全一致
作り方④
調味料を加えてさっと煮て、提供直前に2を加える。
同一の文章
完全一致

上の比較は「沢煮椀」(管理ID 1707)の一例です。管理ID・タイトル・8種の材料の分量(0.01g単位)・掲載順・作り方①〜④の文章まで、すべてが一致しています。このような非公開管理IDの完全一致は、本件で28件確認されており、レシピ全体の酷似は、ウェブサイト分を含めて321件超に及びます。

では、この「管理ID番号の一致」は、偶然に起こりうるものなのでしょうか。

管理ID番号は、レシピを作った人が独自につける通し番号です。あおいの給食室では一切公開しておらず、提携先しか知り得ない情報です。もしデータを流用していないのであれば、別の会社のレシピとID番号が一致することは、本来ありえません。

「管理IDが28件も偶然に一致する」確率を計算すると、約10のマイナス56乗。これは、年末ジャンボ宝くじの1等を、8回連続で当てるのとほぼ同じ確率です。

つまり、28件もの管理ID番号が一致したことは、偶然ではまず説明がつかないのです。

さらに、先ほどの「沢煮椀」のように、ID番号だけでなく材料・分量・掲載順・作り方の文章までもが一致しているレシピが28件ある場合、その確率はさらに小さくなります。

「レシピが丸ごと28件一致する」確率は、約10のマイナス170乗。これは、年末ジャンボ宝くじの1等を、23回連続で当てるのとほぼ同じ確率です。

さらにこのころ、ハーベスト株式会社から月間500回にも及ぶアクセスがありました。

このアクセスについて、ハーベスト株式会社は訴訟の中で次のように主張しています。

「合計6名で同じレシピになることを回避することを目的としたチェックで行ったものであり、1ヶ月間の営業日を20日として単純計算すれば1人1営業日あたり4回程度であり、決して常軌を逸する頻度とは言えない。」

「同じレシピを回避するためにアクセスをおこなったものであり、原告の主張する奪取・複製の目的は存在しない。」 — 被告第1準備書面3頁
→ 解 説
ハーベスト株式会社は「6名の社員が、自社レシピがあおいの給食室のレシピと同じになるのを避けるため、チェック目的でアクセスしただけだ」と説明しています。

しかし、自社で独自に作成したレシピであれば、そもそも「あおいの給食室のレシピと同じになっていないか」をチェックする必要など全くありません。

上記の通り、

  • 契約が守られない
  • 営業機密であるレシピデータ流用の可能性が極めて高い

ため、2024年1月、横浜地方裁判所にハーベスト株式会社を提訴いたしました。

— INTERLUDE —

09あおいが心を壊した理由

実は、あおいの鬱病は、今回が初めてではありません。

1度目 — 出産直後

このミールキットを商品化する際、レシピを間違えて製品化してしまうなど、ミスが多発しました。そのため、あおいが産院のベッドの上で修正作業を代わりに行わざるを得なくなり、産休を1日も取れませんでした。その影響でレシピ本出版遅延や動画の取り直しなどが発生し、業務が蓄積。

ついには産後鬱を発症してしまったのです。

2度目 — 一方的な契約破棄予告の時

2度目の発症は、先ほどお伝えした「A社との契約違反により、あおいの給食室ミールキットを終了する」と一方的に通告された時です。

産後鬱まで発症し、自分の体を犠牲にしてまで尽力した事業だったにも関わらず、

  • A社とのコラボが事実ではなかった
  • 一方的に契約破棄を通告される
  • 腐敗食材の配送、賞味期限切れ食材の混入事件

など、大変な心労が重なったのです。

この時、1度目の産後鬱を目の当たりにしていた私は、一時的にあおいを「ハーベスト株式会社とのグループLINE」から外し、業務だけに専念させました。

ハーベスト株式会社の返信は「承知しました」。

あおいの給食室からの連絡

しかし、ハーベスト株式会社は後になって、このあおいの心を守るために行った一時退避を「グループラインから外れたため、信用がなくなった。だから契約を破棄した」という主張をし始めています。

当初「A社との契約問題でやめさせてほしい」という主張から、「契約破棄は あおいの精神状態が原因だ」という主張に変えてしまったのです。

さらに、ハーベスト株式会社の責任者は、あおいの精神状態悪化が「一方的なミールキット終了宣告」だったことを認識していながら「なぜ、グループLINEから外れたんだ?」といった高圧的な質問をし、あおいはさらに精神的に追い詰められていきました。

このような一方的な業務放棄、謝罪対応、保育園・個人のお客様への個別対応、責任者からの詰問、刑事告訴予告。こうした中で、あおいは2度目の鬱病を発症しました。

3度目 — レシピ大量流用

そしてレシピを大量に流用され、3度めの発症。さらにはパニック障害、強迫障害まで負うことになったのです。

さらにハーベスト株式会社は、訴訟の中で「あおいのレシピはバランスが悪い」「そもそもレシピはハーベスト株式会社が作成し、あおいはチェックするだけだった」という趣旨の主張までも繰り返しています。

— あおいに降りかかったこと —

一方的な契約破棄・業務放棄・代理謝罪

責任者からの威圧的な詰問

刑事告訴の予告

事実と異なる説明をお客さんにされ、すべてをハーベスト株式会社のもにされる

その顧客にレシピデータを流用された可能性

精神を病んだところ、契約破棄はあおいの発病のせいだとされ

さらに「あおいの給食室はおまけ程度」「あおいのレシピはバランスが悪い」と主張される

あおいの発病は「レシピを流用された」というだけではないのです。こんなことをされれば、誰だって心が壊れてしまいます。

あおいは二度と、表舞台には立てないでしょう。それほど深い傷を負わされ、今なお激しい苦しみに苛まれています。4年前に生まれた子どもとさえ、未だに心穏やかに過ごすことすらできないでいるのです。

— PART II —

10訴訟でのハーベスト株式会社の主張

訴訟の中で、ハーベスト株式会社は以下のような主張をしています。正確にお伝えするため、ハーベスト株式会社の準備書面の該当部分を引用したうえで、私たちなりの受け止めをお伝えします。

なお、この訴訟は横浜地方裁判所 令和6年(ワ)第488号として係属しており、民事訴訟法第91条第1項により、訴訟記録は原則として誰でも閲覧することができます。

【1】契約破棄について

2023年7月

「ハーベスト側の競業禁止違反」

「A社より個人向けミールキットの販売がフランチャイズ規約違反との話がこちらに来ています」「簡単に言えば同業禁止」「いろいろとご迷惑をおかけしている中、重ね重ねで大変申し訳ございません。」
→当初の「契約終了の理由」は、ハーベスト自身がA社との間で抱えていた競業禁止違反の問題でした。
2024年2月

「あおいの給食室のYouTubeが赤字」

訴訟になると「あおいの給食室のYouTube事業が赤字だから契約を破棄した」という主張に変わりました。
2024年4月

「あおいの精神状態」

さらに主張が変わり「あおいがLINEグループから一時的に外れたため、仕事を放棄する可能性が高く、信用が著しく悪化した。だから契約破棄ができる」と、契約破棄はすべてあおいの責任だ、という主張になりました。
被告は、2023年8月3日に健太郎からハーベスト株式会社の責任者へ送信された下記のLINE(乙14の4)が、原告側の経済的信用の著しい悪化を基礎づけるものだと主張しています。

「あおい本人の精神状態が非常に悪く、これ以上は危険なため、今後、すべての連絡は全て私の方にして頂けますでしょうか?YouTubeチャンネルは閉鎖の方向で話を進めております。今までのことや今後の契約についても、次回お話ししたいと思います。以上、よろしくお願いいたします。」 — 被告第3準備書面14頁
→ 解 説
被告第3準備書面14頁では、おおむね次のように主張されています。

「2023年8月3日に健太郎から送られたこのLINEは、あおいの給食室側が契約どおりに仕事を続けられるかどうかに重大な疑いを抱かせるものだ。あおいの履行が難しくなれば、私たち(ハーベスト)の経済的な信用も著しく悪化する可能性が高い。だから契約を解除できる」

つまり、「あおいの精神状態が悪いと連絡してきたので、あおいは仕事を全うできなくなる可能性が高く、信用が悪化した。だから契約を解除できる」という主張です。
被告第3準備書面14頁、乙14の4、甲156の1・2、2023年9月8日付通知書

【2】レシピID28件の一致について

最も客観的かつ動かしがたい証拠の一つが、管理ID番号の完全一致です。
経緯はこちら → https://spoondreams.com/news/2026-03-05/

ハーベスト株式会社の最終回答

管理ID番号の一致について問われたハーベスト株式会社は、次のように回答しました。

「ID番号は単なるデータであり、思想又は感情を創作的に表現したものではなく、管理ID番号の付されたレシピに著作物性は認められない。」

「なお、管理ID番号等の一致の理由について不知。現在調査中である。」 — 被告第7準備書面10-11頁
→ 解 説
被告第7準備書面10-11頁では、おおむね次のように述べられています。

「ID番号は単なるデータであって、考えや気持ちを創作的に表現したものではない。だから、管理ID番号がついたレシピに著作物としての価値(著作物性)は認められない」

「なお、管理ID番号などが一致した理由については、わからない(不知)。現在調査中である」

つまり、「ID番号自体に著作権はない」「ID番号が一致した理由はわからず、現在調査中である」という回答です。
被告第7準備書面10-11頁、訴状

【3】あおいの給食室のメニュー・レシピ・動画の価値について

あおいの給食室レシピについても、あおいの貢献を否定する主張を繰り返しています。

「メニュー、レシピ、幼児食に関するノウハウ、動画は被告が有するノウハウによって代替可能な付加的な内容に過ぎず、ミールキット事業において必須の内容ではない」 — 被告第3準備書面2頁
→ 解 説
「あおいの給食室のレシピやノウハウは、ハーベスト株式会社でも作成可能な、おまけ程度の内容だったので、ミールキットにあってもなくてもいいものです」という主張です。

さらに、次のようにも主張しています。

「個人向けの献立・レシピについて、原告は被告が作成した献立・レシピを最終確認するのみであった。すなわち、被告において一般家庭向けに主菜副菜の量のバランス等を決定し、それに基づきミールキット内容に沿った献立・レシピを作成し、その後に原告においてそれら献立・レシピを最終的に確認したに過ぎない」 — 被告第3準備書面9頁
→ 解 説
「個人向けレシピは、ハーベスト株式会社が献立を立て、レシピも作り、原告(あおいの給食室)はそれを最終的にチェックするだけでした」という主張です。

つまり、レシピや献立は元々ハーベスト株式会社が作成したものであり、あおいの給食室の貢献は「最終チェック程度」に留まる、というのがハーベスト株式会社の立場です。
被告第3準備書面2頁・9頁、甲149号証(被告HP沿革)、乙28号証(動画記録)

【4】契約の本当の目的について

「被告は、原告のブランディング等のマーケティング目的で原告に業務を依頼したものであり、その前提として、被告自身が保育園向けにミールキット事業を展開する十分なノウハウを有していた」 — 被告第7準備書面1頁
→ 解 説
「ハーベストがあおいの給食室に提携を依頼したのは、レシピや献立が目的ではなく、動画などのマーケティング目的だったのであり、そもそも最初からハーベスト独自で保育園向けミールキットのノウハウがあった」という主張です。
被告第7準備書面1頁・3頁、乙28号証

【5】顧客誘導の疑いについて

「事業者間のトラブルという内部事情によって突然サービスが終了し、顧客の食材手配や日常に支障をきたすことが最も避けるべき事態であると判断した。被告が自社で提供可能な代替サービス(はぴみる)を顧客に案内することは、顧客の不利益を回避するための正当な代替案の提示であり、最終的な選択権は顧客にある以上、これが『不正な誘導』に当たらないことは自明である」 — 被告第7準備書面6-7頁
→ 解 説
「お客様が困らないようにするため、ハーベストの新しいサービス『はぴみる』を案内したのであり、最終的にどれを選ぶかはお客様の自由なので、これは『不正な誘導』ではありません」という主張です。
被告第7準備書面4頁・6-7頁、被告第6準備書面5頁、被告第4準備書面5頁、乙18号証、乙26号証

【6】レシピについて(誰が作っていたか・品質)

主張その1:「①原告による保育園施設向けのおやつレシピの提供については、献立立案レベルで試作していないものが多い状態での提供であったため、被告において試作の上でレシピを完成し商品化させていた」 — 被告第3準備書面9頁、第4準備書面2頁
主張その2:「本件保育園向けサービスにおける献立・レシピの分量を2倍としたものを提供した場合、主菜副菜の分量等について献立・レシピとしてのバランスが悪く、売上も伸びなかったため、被告第4準備書面3頁記載の修正を経ることとなった」 — 被告第5準備書面3頁
主張その3:「個人向けの献立・レシピについて、原告は被告が作成した献立・レシピを最終確認するのみであった」 — 被告第3準備書面9頁
→ 解 説
「あおいのレシピは試作されていないものが多く、主菜・副菜のバランスも悪く売上も伸びなかったので、ハーベストが修正していました。つまり、個人向けレシピはあおいの給食室が作ったものではなく、ハーベストが作った素案をあおいの給食室が最終確認しただけです」という主張です。
被告第3準備書面9頁・12頁、第4準備書面2-3頁、第5準備書面3頁、第7準備書面5-6頁・11頁、甲151号証、甲152の1〜3、乙28号証

【7】訴訟段階での新たな主張:訴訟当事者の情報発信への抗議

前回の「流用の公表」について、以下のように主張しています。

「原告の情報発信により、被告には問合せの電話が殺到しており、現に職務に支障が生じている状況にある。上述の情報発信につき、原告訴訟代理人は関知しているのか否かと、原告における今後の情報公開継続の意向の有無の2点を明らかにされたい。被告としては、上述の状況を踏まえ、原告による無用な情報発信について厳に抗議する」 — 被告第7準備書面12頁
→ 解 説
これは以下の2点の主張です。
  1. 「『あおいの給食室』が情報発信したせいで、ハーベストにお問い合わせの電話が殺到して仕事にならない」
  2. 「私たちはこの『無用な情報発信』に強く抗議します」
被告第3準備書面14頁、被告第7準備書面12頁、乙14の3、甲153号証、甲156の1・2、2023年9月8日付通知書
— RECAP —

11事件のまとめ

本事件の経過を時系列で振り返ります。

01 2021年4月 〜

提携の経緯

ハーベスト株式会社から「あおいの給食室の名前を使ったミールキットを販売したい」と依頼があった。当初は1年契約だったが、ハーベスト側の希望で7年契約への延長を要請された。提案書に記載されていた「A社」が決め手となり提携したが、後日、A社は本件と無関係だったことが判明。

02 2023年7月 〜 9月

一方的な業務放棄

2023年7月、ハーベスト側の「競業違反問題」を理由に、突然ミールキット終了を依頼された。私たちが2度ミーティングを設定したが、二度ともドタキャン。話し合いは現在まで一度も行われていない。2023年10月、契約書に「中途解約はこれを行わない」と明記されているにもかかわらず、一方的に契約解除を通告し、業務を放棄。

03 2023年9月

契約期間中の類似事業立ち上げと顧客誘導疑惑

契約期間中の2023年9月、ハーベストはあおいの給食室に酷似した「はぴみる」を立ち上げ。栄養士求人やパンフレットを作成し、受注まで実施。顧客から「『あおいの給食室との契約は円満に終了し、後継サービスとしてはぴみるが始まる』と事実と異なる説明を受けた」との苦情が多数寄せられた。

04 2023年10月

代理謝罪と刑事告訴予告

ハーベストが業務を投げ出したため、私たちが代わりに顧客向けの謝罪動画を公開。ところがハーベストは、その謝罪動画と保育園への状況説明に対し、「刑事告訴を含む相当な法的手段を採る」旨の抗議書を送付してきた。

05 2023年11月

顧客の無断承継と売上過少報告の発覚

私たちの合意なく、契約していた160の保育園と数百人の個人顧客が、ハーベスト株式会社の顧客となった。売上の一部が約10か月以上にわたり過少報告されていたことも判明(千葉県保育園向け案件)。

06 2023年11月 〜

大量レシピ流用の発覚と提訴

契約解除告知後の2023年10月、わずか1か月で原告データベースへ495回(1日約30件)のアクセス。業務放棄直後の2023年11月分だけで50件超の酷似レシピを発見、2024年1月に横浜地方裁判所に提訴。2026年4月時点で400件超の酷似レシピを確認。ハーベストの「はぴみる」には、原告の管理ID番号と一致する番号が28件存在。

07 2024年2月 〜 現在

訴訟でのハーベスト株式会社の主張

・「あおいの給食室のメニュー・レシピ・動画は、被告で代替可能なおまけ程度の内容」(被告第3準備書面2頁)
・「契約の本当の目的はブランディング目的。ハーベストには独自のノウハウがあった」(被告第7準備書面1頁)
・「あおいのレシピは試作されておらず、バランスも悪く売上も伸びなかった」(被告第3準備書面9頁)
・契約解除の根拠として、あおいの精神状態が悪化したLINEを利用(被告第3準備書面14頁)
・「原告の情報発信により職務に支障が生じている。今後の情報公開継続の意向を明らかにせよ」(被告第7準備書面12頁)

— WHY NOW —

12今回、公表に至った理由

私たちが今回、訴訟の経緯を公表したのは、本件が次の3つの理由から、多くの方に知っていただくべき問題だと考えたためです。

1. 税金が使われている事業の問題だから

ハーベスト株式会社は、横浜市から公共事業を請け負うグループ企業です。つまり、皆さんの税金で運営されている事業に関わる会社ということです。公的な仕事を担う以上、何が起きているのかを社会に説明する責任があると考えています。

私たちはまず、横浜市の以下の3つの窓口に相談・情報提供を行いました。

  • 横浜市総務局コンプライアンス推進課
  • 横浜市こども青少年局
  • 横浜市教育委員会事務局学校給食・食育推進課

しかし、いずれの部署からも「所管外」または「事実確認の対応不可」との回答があり、調査もヒアリングも行われませんでした。

2. 個人や小さな会社の機密データを守るための問題だから

今回流用されたのは、私たちが有料で販売していた「非公開の機密データ」です。私たちのデータと「はぴみる」のデータには、外部に公開していないはずの管理番号が28件も一致しており、さらに酷似が指摘されているメニューは300件を超えています。レシピや献立は、私たちのような小さな会社にとって、何年もかけて積み上げてきた大切な財産であり、対価をいただいて提供している商品そのものです。有料で販売している機密データの流用が許されてしまえば、誰も安心して事業を続けられなくなってしまいます。

3. 同じような被害が、他の人にも起きうるから

今回のように、

  • 商標を使用するために長期契約を結び
  • 契約の中に破棄禁止を約束しておきながら
  • 突然一方的に契約破棄、業務を放棄
  • 顧客をすべて引き継がれ
  • 提携のために渡していたデータを流用されてしまっては

商売なんてできなくなるし、まっとうな契約すら結べなくなってしまいます。

一方的に仕事を放棄される。お客さんを勝手に持っていかれる。契約破棄の理由がコロコロ変わる。こうしたことは、私たちだけの話ではなく、他の事業者にも起きるかもしれません。本件を公にすることで、同じような被害を未然に防ぎたいと考えています。

— ABOUT THE LITIGATION —

13訴訟について

私たちは、訴訟係属中であることを理由に、これまで詳細の公表を控えてきました。

しかし、私たちが沈黙を続けている間にも、酷似レシピは増え続け、現在では300件を超えています。沈黙を続けることが、結果的に被害の拡大を許してしまいました。

日本の制度上、判決が確定するまでの間も、被告側は事業を継続することができます。つまり、裁判の決着がつくまでの数年間、酷似が指摘されているレシピを使い続けることが、制度上は可能な状態が続くのです。しかもそのレシピの提供先に「あおいの給食室」のブランドを信頼して関係を築いてきた保育園や個人のお客様が多く含まれているのです。

判決を待たずに利用をやめさせる「仮処分(仮の差止め)」という制度もあります。しかし仮処分が認められるためのハードルは高く、申立てが通るとは限りません。結局、判決が確定するまでの長い期間、酷似したレシピが使われ続けてしまう可能性が残ってしまうのです。

先日、流用の事実を発表した際にも、保育園の方々から「事前に説明されていた内容と全然違う」「いまだに『あおいの給食室』のレシピが提供されている」というご連絡を多数いただきました。

— 保育園関係者からの情報提供 —
流用の発表後、保育園で給食に携わる方々から、現場の状況をご報告いただきました

以下は、あおいの給食室の情報提供フォーム経由で寄せられた、保育園の給食員・職員の方々からのメールです。差出人情報や保育園名は伏せていますが、本文は原文のまま掲載しています。

このように事実と異なる形で説明を受け、酷似レシピが提供されている保育園さんが、いまだ多数いらっしゃるのです。そして流用事件を知らず、レシピをブログなどで発信してしまっています。

実際に酷似データをファイルごと公開している保育園のHP

保育園さんが知らぬ間に、流用の当事者になってしまっているのです。

給食の公共性と事件の重大さを考えたとき、公表を決意しました。今後は一切隠すことなく、全てを公表します。

— APPEAL TO YOU —

14クラウドファンディングのお願い

現在、訴訟を2年半に渡って行っていますが、判決が出るまでには、まだまだ時間が掛かりそうです。さらに2審、3審となると、とんでもない時間がかかるでしょう。

そして、深刻なのは訴訟費用です。私たちはすでに800万円以上もの訴訟費用が降りかかっています。稼いでも稼いでも、あっという間に訴訟費用でなくなってしまいます。2審、3審と進めば、果たしていくらかかるのか想像すらつきません。

私たちは、8年前に創業した、小さな企業です。
4歳の子どもがいる夫婦二人で、育児をしながら仕事をしてきました。「給食」とは、子どもの健康と子育て世代を助けるために先人が考え出した「愛情」です。そのつもりでずっと、レシピを研究開発してきました。

ところが、その大切な業務機密を流用され、顧客はある日突然、全ていなくなる。妻が病気になり、訴訟に時間を割かれ、かわいい盛りの子どもとすら時間が取れない。

毎日苦しいし、きついし、何度もやめてしまおうと思いました。あまりのツラさに、わたしも鬱病を発症しています。

でも、どんなにツラくでも、この訴訟をやめてしまえば、流用を黙認したことになってしまう。あおいが病気にまでなって守ってきた「あおいの給食室」を見捨ててしまうことになる。そして、あおいの給食室を信じて応援してくれた方々を失望させることになってしまう。

だから、どんなにしんどくても、この訴訟だけ手放してはならない。絶対にこの訴訟を継続し「知的財産保護について、明確な判例を残す」と心に決め、歯を食いしばって訴訟を行っています。

本来なら今頃、あおいも病にかかることなどなく、もっとおいしいレシピを世の中にたくさん出せたはずです。もっと動画で「クスっ」と安らげる時間を提供できたはずです。

でももう、それすらお目にかかることができなくなった皆さんが、この事件最大の被害者なのかもしれません。

皆さんにお願いです。この訴訟を後押しして頂けませんでしょうか?

本来、訴訟は私たちの収益で行わなければいけません。でも先ほどのご報告の通り、契約していた160を超える保育園、数百人の個人のお客さまとの関係を、私たちの合意もなく一方的に断ち切られ、今日まで、その日暮らしでやって来ました。

そろそろ限界です。もしよろしければ、この訴訟に協力して頂けませんでしょうか?

クラウドファンディングを立ち上げていますので、もしこの理念に共感いただける方は、ご協力頂けますと幸いです。この下にある「訴訟を応援する」で飛んでください。

前回のご報告で、たくさんのスーパーチャットや寄付を頂きました。そちらの方々にまだ御礼ができておりませんので、今回のクラウドファンディングのリターンの内容を、お送りさせて頂こうと思っております。

あおいのリハビリ、訴訟、自身の病気克服など、やるべきことは山積みですが、皆さんの応援をお借りし、頑張っていきたいと思います。

心より、お願いいたします。

あおいの給食室
脇森 健太郎
— 振込で寄付する —

リターン不要で直接ご支援いただける場合は、下記口座へのお振込も受け付けております。恐れ入りますが、振込手数料はご負担ください。

金融機関 PayPay銀行
支店名 ビジネス営業部
口座番号 005-1939624
口座名義 合同会社spoon
(カナ表記: ドウ)スプーン)

※ 振込での寄付はリターンの対象外となります。ご了承ください。

クラウドファンディング
「クリエイター知財保護のための訴訟継続支援」

クリエイター知財保護のための訴訟継続支援

この理念に共感いただける方は、下記より詳細をご確認ください。

支援する →
— RETURNS —

支援のリターン

ご支援いただいた皆さまへ、感謝の気持ちを込めたリターンをご用意しています。

この訴訟を完結させ、あおいとともに、
また笑って皆さんの前に立ちたいと考えております。

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4 コメント
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go
15 日 前

少額ですが、直接振込ました!
応援してます!

Kazuo Yorikawa
13 日 前

「あおいの給食室」の存在を存じませんでしたが、たまたまYoutubeで事件を知り少額ですがクラファンに参加しました。陰ながら応援しています。司法も正しい判断をされると信じています。

HIDE
11 日 前

YouTubeではじめて事件を知りました。
少しですが直接振込で支援させていただきます。
公表ページも読みました。横浜市の3つの窓口に相談・情報提供を行ったにもかかわらず対応してもらえてないとのこと。ハーベスト社のような企業が横浜市の公共事業を請け負い、訴訟になっているにもかかわらず事実確認も行われない。横浜市民して残念でなりません。
健太郎様、あおい様 お身体をお大事にしてください。多くの方々が応援してくれている思います。長文となり失礼しました。

raa
10 日 前

ユーチューブで事件を知りました
寄付はできませんができることは頑張ります