子どもの好き嫌いと関係する食の4つの学習

前回のつづきです。

子どもの食べ物に対する好き嫌いには、4種類の学習が存在します。

食の4つの学習

①安全学習

新しい食材に対して警戒心を持ちながらも挑戦し、そしてその食材を「安全な食材だ!」「美味しい」と感じることを安全学習といいます。

②嫌悪学習

新しい食材を食べて、体調が悪くなったとき、その時の味を危険なシグナルとして脳が記憶し、その食材を嫌いになることを嫌悪学習と言います。

例えば一度でも生牡蠣にあたったら、それ以来、牡蠣が食べられなくなるなどのことが挙げられます。

③嗜好学習

体調不良時に食べたら、体調が良くなった、治ったなどの経緯で口にした食物は、それ以降、味自体を好きになることを嗜好学習といいます。

④連想学習

その食物が楽しい記憶とつながっているものは好きになるというものを連想学習と言います。

逆に、嫌なシチュエーションで無理やり食べさせられたものをその後、嫌いになることも連想学習の一つと言えます。

学習上で、よくあることなのですが、子供が初めて口にする食材を、けげんそうに食べるのは「安全かどうか確かめているから」なのです。

人の自然な反応ですので、あわてずに「嫌い」と判断し、味覚の幅や経験を狭めないようにしてくださいね。

家庭でできる、簡単な食事の工夫

食事をなかなか食べてくれない場合は、

「味つけが気に入らないのかも・・・」

と、お母さんが新たなレシピなどと格闘してしまいがちです。

ここでまず振り返って欲しいのが、シチュエーションです。

お父さんお母さんが気がつかないうちに、時間をせかしている、イライラしているなどということはありませんか?

子供は大人の行動にとても敏感に反応しています。

そして、子どもが「おいしい」と感じる要素は味だけではありません。

  • 食材のにおい
  • 舌触り
  • 色や形
  • 大きさ

など、様々な情報を瞬時に取り込み、それが「おいしい」と感じる要因になっているのです。

子どもが食材を受けつけてくれないときは、硬さを変えてみたり切り方や盛り付け、色合い、だしの香りなどに、少しでも変化をつけて試してみてください。

なかでも食事において、特に香りは重要な要素です。

食べ物の記憶のほとんどは「香り」によるものと言っても過言ではなのです。

これは五感のなかでも嗅覚が最も原始的であり、鼻の奥の細胞にニオイ成分がダイレクトに大脳に伝わるためです。

子どもの味覚の幅を広げる方法

①楽しい食事の雰囲気と環境づくり

毎日、お父さんやお母さんが食事の時にもイライラしていたり、ヘトヘトになっていると、子どもは感じ取ってしまい食事は楽しくないものだと学習してしまいます。

短時間だけでも、家族で楽しく食事をするように心がけてみてくださいね。

②旬の素材の味を体験させましょう

様々な味といっても、いろんな国の料理が必要なのではありません。

日本人にはかつお節と昆布だしが基本です。

かつお節や昆布だしの味を付けて、様々な食感や香りの食材に挑戦しましょう。

③「安心の美味しさ」を繰り返し出す

子どもは、食卓に続けて出てくる食材を、安心して受け入れられるようになります(保育園もよくサイクルメニューを導入しています)。

離乳期からだしのうま味を繰り返し出すようにして、だし=安心の味として覚えてもらいたいですね。

まとめ

保育園管理栄養士をしていた時も、保護者の方から「レパートリーが増えません・・・」と相談を受けることも多くありました。

でも、レパートリーは増やさなくてもいいということが分かっていただけたかと思います。

肩の力を抜いて、ぜひお子さまとの食事を楽しんでくださいね。