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知っておきたい食のガイドライン「食生活指針(平成28年6月)の改定部分」

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

食生活指針が平成28年6月に、一部改定されました。

特に管理栄養士や給食担当者は、国の動きを知って、食事管理(指導)のベースを臨機応変に変更することが大切です。

今回は覚えておきたい「食のガイドラインー食生活指針」について、お話します。

食生活指針ってなに?

日本人に適した食生活と実践方法を示した、簡単なテキストのようなものです。

平成12年に、当時の文部省、厚生省、農林水産省が連携して、10の項目にまとめました。

食生活だけでなく、食文化や環境のことまで書いてあります。

構成図を見ていただくと分かるように、PDCAサイクルを考えた内容になっているのです。

P計画→D実行→C評価→A改善

は、ビジネスの中でもとても大切で、これを行うことで結果を出すことができます。

食生活も一緒ですね。

農林水産省「食生活指針の解説概要」P7より引用

なぜ改定されたの?

平成12年の策定から16年が経ち、その間に「食」をめぐって以下のような大きな動きがあったからです。

  • 平成17年・・・食育基本法の制定
  • 平成25年・・・健康日本21(第二次)がスタート
  • 平成25年・・・「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録
  • 平成28年・・・第3次食育推進基本計画がスタート

これらを踏まえて、今回、食生活指針の改定が行われました。

どこが改定されたの?

新食生活指針内容

農林水産省「食生活指針改定ポイント」P2より引用

口腔機能の維持のため「ゆっくりよく噛む」が追加

旧・・・味わって食べましょう

新・・・味わいながらゆっくりよく噛んで食べましょう

食事をおいしく食べるには、口腔機能の発達と維持が大切で、そのために楽しみながらゆっくりよく噛むことが必要です。

またよく噛むことで、脳トレになったり、消化器官の負担を軽くすることにもつながります。

給食には子ども達が「噛む」練習のできる、おかずやおやつを考えることが大切になりますね。

「運動を取り入れた適正体重の維持」に変更

旧・・・適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を

新・・・適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を

男性の 30~60 歳代の肥満・若年女性の痩せ・高齢者の低栄養の予防などから、適正体重の維持が大切になります。

補足ですが、2015 年版の食事摂取基準でも、指標として、新たに「体格(BMI)」を採用しました。

そして、運動が習慣化できている割合は、高齢世代より若年世代で低いのです。

農林水産省「食生活指針の解説概要」P4より引用

以上のことから、体重の変化に早めに気がつくこと、適度な運動を取り入れることが大切だと言われています。

この事を踏まえ、保育園では身体を動かせる環境を作り、保護者の方へも、健康のためには適正なエネルギーの消費と体重維持が必要であることを伝えていく必要がありますね。

食塩の目標摂取量が「低く」なり、脂質は「質」を重視

旧・・・食塩や脂肪は控えめに

新・・・食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて

また、高血圧予防の観点から、具体的な目標塩分量も変わりました。

旧・・・塩辛い食品を控えめに、食塩は1日10g未満にしましょう。

新・・・食塩の多い食品や料理を控えめにしましょう。
食塩摂取量の目標値は、男性で1日8g未満、女性で7g未満とされています。

脂肪については、とりすぎに気をつけるだけではなく、「質」が重視されています。

「新しい料理」より「和食・郷土の味」を大切に

旧・・・食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も

新・・・日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を

「和食・日本人の伝統的な食文化」が、ユネスコの無形文化遺産に登録されたことも踏まえ、和食文化について理解を深めていくことが大切となりました。

給食の献立でも「新しい料理」を取り入れることに力を入れるのではなく、「和食」や「郷土料理」を基本に考えましょう。

日本の行事食・旬の食材を活用した食育・食事の作法等を身につけることも大切ですね。

食料難の世界や環境への負担も考えましょう

旧・・・調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく

新・・・食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を

世界では、食糧不足などによる栄養失調になる人が、約8億人も存在するとされていますが、日本の食品ロスは約3百万トンです。

調理の工夫をすることも大切ですが、食品の購入や計画的な献立づくりの段階から意識しましょう。

地域社会も含めて、子どもの頃から食の理解を深めましょう

旧・・・学校や家庭で食生活の正しい理解や望ましい習慣を身につけましょう

新・・・家庭や学校、地域で、食品の安全性を含めた「食」に関する知識や理解を深め、望ましい習慣を身につけましょう

家庭や学校、地域社会等で、子供のころから、食品の安全性を含めた「食」に関する理解・習慣を身につけるための学習の機会を提供する環境づくりが必要となっています。

最近食に関するニュースも多いですから、食品の安全性を知る・伝えるという部分も大切ですよね。

まとめ

大幅に改定された部分もありますので、子ども達にとって、より良い給食とは何かを考えてみる機会にして下さい。


参考文献

農林水産省HP「食生活指針について」

http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/shishinn.html

(2018/2/19アクセス)

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